読書

ジャック・デロシュの日記~隠されたホロコースト      ジャン・モラ

心の琴線に触れる、という言い方をすれば、この本を読んだ後の衝撃がそれである。図書館の児童書の棚にあり、小中学生が誰でも手に取って読むことが出来る。感受性の強いこの時期に一度この本を読み、また大人になって読み返すのも良いかもしれない。 「わた…

須賀敦子全集1~2     

須賀敦子に出会ったのは7年前の冬のことだった。ホテルの一室で、大画面のテレビに映し出されたイタリアの風景。その時まで、「アッシジのフランチェスコ」も「聖人キアーラ」も「夕暮れには薔薇色に染まるイタリアの煉瓦の路」も「霧の中にそびえるドゥオ…

家霊      岡本かの子

幾つかの短編が収められている。この本に入っていない短編「川」が、実はすごく好きなのだが、ネットで検索すると「岡本かの子の川は、意味がわからない」という書き込みが多く、それはねえ・・・と説明しようとして、説明できない自分に気づく。「いえ、あ…

文盲     アゴタ・クリストフ

ハンガリー人。20代にスイスに亡命。単調な生活の中で小説を~文章をひたすら執拗に書き進めてゆく。その語り口は、ある意味ぶっきらぼうとも言えるような文体であり、読んでいく内に、砂漠の中で迷ってしまったかのような、乾いた気持ちになる。なんだ!…